人はなぜ4着になるのか
象である。
本日はかなり重い、かつ大切な項目について考察を巡らせたいため、いつものように
「ど~も~!象で~~~っす!!(白目)」などとは言ってられない。
終始このような文体でお送りさせていただく。
いきなりだが、麻雀の成績にはいくつかの傾向(モード)が存在する。
・・・存在するのだ。いや、まじで。
以下、モードについて網羅的に記載しているので、目を通してほしい。
(ⅰ)天国モード
→1、2着しか取らない。世界が自分に味方をしていると確信できる最高の状態。
(ⅱ)奇数モード
→1、3着しか取らない。基本的に成績終始はプラスになるため、良い状態と言える。
(ⅲ)偶数モード
→2、4着しか取らない。2着と4着の分布にもよるが、ここから成績終始がマイナスになる可能性を帯び始める為、調子は下り坂の状態。
(ⅳ)地獄モード
→3、4着しか取らない。麻雀を打っていることが辛くなる。最悪の状態。
(ⅴ)涅槃(ねはん)
→4着しか取らない。状態が最悪だとか最悪でないとか、もはやその枠に収まっていない。麻雀どうこうではなく、人間としての器を試されている期間。耐えるだけ。過去に象がトラウマとなった16回連続4着等がこれに当たる。
どうだろうか。涅槃は限られた人間にしかやってこないが、(ⅰ)~(ⅳ)の状態に関しては、心に思い当たる節があると思う。
さて、各種のモードが把握できたところで、
「麻雀をする上で最も避けたいことは何か」
を考えたい。
これは、端的に言って「4着になること」だと思う。
麻雀は点棒を稼ぎ、1着を目指すことがゲーム性の全てなので、逆の状態が最も避けたい状態と言って差し支えない。
このことに焦点を当てると、先ほどのモードの中で一番改善していかなければならないのは(ⅳ)の地獄モードである。
※(ⅴ)の涅槃ではないかと思った人の為に注意書きをしておくが、これは間違いである。なぜなら、先述の通り麻雀として認識できる範囲は(ⅰ)~(ⅳ)までであり、涅槃は麻雀という媒体を通して修行を行っているだけであるため、麻雀とは呼ばない。
地獄モードにおいて、如何に3着の分布を増やし、4着の分布を減らしていくかということが、個人の麻雀成績に大きく影響していくと考えている。
ここからは、4着を減らす方法について議論していく。
そのために、まずは4着になるメカニズムを明確にする必要がある。
4着になるとはどういうことか。それは言うまでもなく、誰よりも点棒を持っていない状態で終了することである。
では、その状態はなぜ起こるのか。
点棒を持つことができない原因は、以下の2つしかない。
・自分がアガれない(加点できない)
・自分の放銃が多い(失点が多い)
これだけである。実はシンプルな話なのだ。
上記2つを避けるだけで、4着の可能性は激減する。
難しいのはここからで、ではどうやってこの2つを避けていくのかという話である。
これは正直象もかなり苦戦する内容になる(分かってたらもっといい成績になってるわ・・・)が、今後の自分のためにも考察していきたい。
自分がアガれない
これについては、いくつかの理由があるだろう。ざっと書いていくと
・悪い(アガリ辛い)待ちで待っている
・聴牌までのスピードが他家と比較して遅い
・オリ過ぎている
この辺りだろうか。
これらを避ければアガリ率が向上するとなると、まずは「良い待ちを素早く聴牌する」ことが重要であると分かる。これを解決するには、牌効率に基づき、受け入れ枚数が多くなる打牌を愚直に繰り返す他ないと思う。
困難なのは「オリ過ぎている」というところで、どこからが適正なオリ判断で、どこからがオリ過ぎに分類されるのかが分かり辛いのである。
ある筋でのデータ上は「愚形5,200聴牌からなら、親の先制リーチに対して追いかけリーチをした方がよい」と出ているが、これだけだと状況が限定されすぎているため、オリの分岐点が分かる程の指標にはならない。
好形8,000点のイーシャンテンではどうか?役満のリャンシャンテンは?という風に、議論が絶えない。
この点については、地獄モードを何度も経験しながら自分の感覚を研ぎ澄ましていくことが重要だろう。ちなみに象は基本的な線引きとして、自分がリャンシャンテン時点でリーチをかけられた場合はオリ、という風に思考設定している。もちろん常にそうしている訳ではないが・・・
自分の放銃が多い
これについては、原因は1つだけだろう。
・押し過ぎている
これに尽きる。
あ、ちなみに、(ここまで書いておいてなんですが)4着になる原因として正直一番あるのは「運が悪い」だと思っていますが、そんなことを言い始めるともはや話がなりたたないので、運の話はないものとして進めていきます。
押しすぎないためにはどうすればいいか。
一つは押し引きラインを明確にしておくことだが、先述の通り、これは難しいものである。
もう一つは、後半に切る牌が押し牌にならない状態を作ることだろう。これはつまり、手広く受けるのではなく、ある程度安牌を保持してスリムに手を構えるということである。
さて、ここまで書いてきたが、実は問題が1つ発生している。
その問題とは
「自分がアガれない」ことと、「自分の放銃が多い」ことは相反する関係にある
ということである。
アガリを求めるなら押さなければならないし、放銃を避けるためにはオリなければならない。
聴牌までのスピードを上げるためには手広く構えなければならないが、失点回避のためにはスリムに構えなければならない。
こちらを立てればあちらが立たず、という状態である。
象語録:4着の原因は2つあり、トレードオフの関係
こんなことを聞くと、「結局どうすればいいんだ!」となってしまうが、実は解決策がある。
それは、今回自分はアガリを求めるべきなのか、放銃を回避するべきなのかを明確にすることである。
さらに、いつ明確にするかという話であるが、象の感覚では配牌時点だと思う。もちろんツモによって方針が変わることは多々あるが、まずは配牌時点で方針を明確化しておくことが望ましい。
ここを明確にしておけば、相反する2つのうち1つを切り捨てることができる。
ただし、必要なのは「正しく」明確にすることである。例えば、本当はアガリを求めるべき手牌で放銃回避の判断をしたり、その逆をしてしまったりすると何も意味がない。むしろ、4着の原因がさらに色濃く出てしまいボロボロの結果になるだろう。
結局、正しい判断を身につけるには、失敗を多く積み重ねることなのかもしれない。
まとめると、
●4着の原因は「アガリが少ない」「放銃が多い」の2つある。
●手牌の方針を配牌から決めること
●正しい押し引き判断を身につけること
ということである。
正しい押し引き判断については、自分の4着の牌譜を見返し、押し引きの違和感を探し出し、改善を行い精度を高めていくことが必要だろう。
今後、この記事を読んだ皆様と、何よりこの記事を頑張って書いた象本人の4着が激減することを祈って、終わりの言葉とさせていただきたい。
どうもありがとうございました。出社します。